篠ノ之箒の催眠バレンタイン
「さて、と。今日はバレンタインだ」「あいつには世話になったし、義理チョコでもやるとするか」箒は義理チョコを渡すため、ある男性を呼び出した。いざ渡すとなると恥ずかしいが、なんとか自分から切り出す。「義理チョコだが……う、受け取ってくれ」「え?義理はいらない……だと!?」「そんな……!」まさかの義理チョコ拒否。箒は呆然とするしかなかった。その夜―――「セックスしていいなんて、急にどうしたの」「お、お前が義理チョコを断るからだぞ!本命チョコをお前にあげるわけにいかないから、私自身をやろうといんだ!」「なるほど」「も、もらってくれるのか!」「もらってくれるならラッピングをほどいてくれ!」「ラッピング?」「し、下着だ。それくらい察しろっ」「あぁそういうことねw」「もちろんもらうよ」「んあっ」「も、もらってから貰うっていうなよっ」「ハハ、ごめんごめん」――――――「義理チョコはダメだったが、私自身は受け取ってくれてありがとう」「これで女としての面目は保たれたよ」「そりゃチョコよりお前自身の方が全然いいもん」「さぁ、まだまだヤリ倒すぞ!」「あぁ、この体はもうお前のモノだ。好きなだけ使ってくれ」――――――セックスが終わったのは、実に10回もの射精をした後だった。「はぁはぁ……さすがに打ち止めだな」するとそこへ、一夏がやってきた。「なんだ。今頃きたのか一夏」「私はお前に本命のチョコをプレゼントする予定だったが、もう渡してはやれんな」「お前が遅いからだぞ?私は既に自分を彼にあげてしまった」「彼の所有物になった以上、許しが無ければ本命チョコを渡してやれない」「それにな。お前への気持ちを知った彼は、お前への恋愛感情を捨てろと命じられた」「私の心も彼の物だから、言う通り捨て去ったぞ?」「だからもうお前は恋愛対象にならないし、異性と接する感覚も無い」「こうして裸を見られていても、気にならないのはそのためだ」「あと、これからは馴れ馴れしくしないでくれ」「わかったらさっさと帰ってくれ」「じゃあな」早口で言い捨てた箒はバタンと扉を閉め、一夏を追い返したのだった。
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