saiming!!種島ぽぷらのちっちゃくないよ!暗示編(改訂版)
「あっ……」スマートフォンの画面を見たワグナリアスタッフ種島ぽぷらは、一瞬にして催眠状態に陥っていた。画面はぽぷらが見た瞬間に発光し、瞬く間に催眠状態にしてしまう。彼女が見た発光は催眠アプリによるもので、対象を強制的に催眠状態にしてしまう特殊な光だったのだ。ワグナリアはこれまで既に店長である白藤杏子、チーフスタッフの轟八千代が催眠下におかれており、ある「業者」によって性欲の捌け口に使われていた。ぽぷらは3人目のターゲットであり、先の二人と同じ方法で催眠状態にされてしまったわけだが、、今回はこれまでと違うところがあった。それは催眠導入を行った人物だ。今回ぽぷらに催眠アプリの画面を見せたのは業者ではなく、店長の白藤杏子であり、いわば催眠の被害者が新たな被害者を生み出したということなのだ。「ふむ……。このアプリ私がやっても効果バッチリだな。おーい種島、聞こえるか―?」「はい……。杏子さんの声……聞こえます……」(これが催眠状態か……)「それにしても間抜け面だな……。私もこんな感じだったのか……?」白藤は催眠暗示によって既に業者の手駒になっており、何の疑問もなくぽぷらに催眠アプリを見せた。普段夕方からしかシフトに入らないスタッフに暗示をかけるのが白藤に与えられた役目で、彼女は自分が催眠にかけられその役割を与えれたことも、催眠をかけられたぽぷらがどうなるかもしっかり理解したうえで、「納得して」この悪事に手を染めているのだ。「いいか種島、よく聞くんだぞ。今お前は心がとても深いところにある状態だ。わかるな?」「心が……深い……。わかります……」「そうだ。そしてそれはとても気持ちがいい状態、リラックスが出来る状態だ」「リラックス……」「いいか、その状態で言われたことはたとえどんなことだろうとお前にとっては真実だ。わかったな?」「この状態で言われたことは……私にとって真実……」「あぁそうだ。忘れるなよ」業者が白藤と八千代に催眠をかけたときはかなり慎重かつゆっくりと暗示をかけていた。白藤もまた慎重に暗示をかけるように業者に言われていたが、元来の大雑把で面倒くさがりの性格が影響してかなりザックリとした暗示のかけ方になっていた。ともあれ暗示をかける下準備をした白藤は自分のポケットからメモを取り出し、ぽぷらに向けてその内容を確認すると言葉をつづけた。「お前は”ちっちゃい催眠店員”と呼ばれるとどんな時でもすぐに今の深い状態になってしまう。」「ちっちゃい催眠定員……呼ばれるとすぐに……」「それとお前小さいのがコンプレックスだったな?」「はい……コンプレックス……です」「そのコンプレックスな、もう忘れていいぞ。今後お前は自分の小ささが特に気にならん」「小さくても……気になりません……」「そうだ。だが”小さいスイッチオン”と言われると、その相手にだけ小さいと思われてることがとても気になる」「小さいスイッチオン……言った人……気になる……」「だからお前はその相手にどんなことをしても小さくないと思わせなきゃいけない」「小さくない……思わせる……」「いいな?どんなことをしてもだぞ?そのためには何をしたらいいか相手にかならず確認するんだ。その通りやればきっと相手は小さくないと認めてくれる。お前にとってはそれが一番大切なんだ。わかったか?」「はい……。わかりました……」「ようし。それとな――――――」つづく
[紹介元] 催眠!ピカッとハウス saiming!!種島ぽぷらのちっちゃくないよ!暗示編(改訂版)